「災害で苦しむ人をなくす」をミッションに、世界中から5000人以上が出席をした国際会議「World BOSAI Forum」を運営する世界防災フォーラム

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防災分野でのプラットフォーマーとなる。

世界防災フォーラムとは一体何をしているの?

世界防災フォーラムは、自由闊達・ダイナミックに防災を議論する国際会議です。専門家や市民、団体が世界各国から5000人以上集まり、「災害予防や対策についての知識や解決策を共有する場」を提供している財団になります。
世界各国から5000人もの方々が防災について考える会議。すごい規模ですね。そこまでの規模の会議を開催されるまでの財団を創られるまでに、どういった経緯と努力があったのかお聞きかせてください!
 私が防災フォーラムを立ち上げたのは、「防災に対する世界的な取り組みが十分でない」と感じたからです。多くの災害が発生するたびに、命が失われ、ニュースに取り上げられ、その後に支援が集まるというパターンが繰り返されています。しかし、災害が発生してから対応するのでは遅く、根本的な解決にはなっていないのです。もっと事前に備える姿勢が必要だと感じています。
確かに小野さんがおっしゃられる通り災害の多い日本ですら、事前の準備ではなく事後の対応に重点を置かれているように感じます。小野さんが、具体的に防災への関心を持つようになったきっかけは何なのでしょうか?
私が、防災に関心をもったきっかけは1996年にバングラデシュで発生した竜巻の経験です。この竜巻では約700人が亡くなり、その現地での惨状を直接見て、非常に大きな衝撃を受けました。現地には警報システムもなければ、災害に対する備えもほとんどない状態でした。被災者のインタビューを通じて、「災害への準備不足がどれほど多くの命を奪ってしまうかを痛感」しました。
一つの竜巻が700名の方々の命を奪ってしまったのですね。小野さんはそのご経験を通じて、防災に関してどのような活動を行ってきたのでしょうか?
バングラデシュでの竜巻警報システムやシェルターの設置などに関わってきましたが、途上国や貧困国ではまだ多くの課題が残っています。そこで「防災の重要性を広めるため」に、2017年に世界防災フォーラムを立ち上げました。このフォーラムでは、専門家だけでなく一般市民や企業、支援団体など、さまざまな立場の人々が一堂に会し、防災について共に考え、取り組む場を提供しています。
防災についての啓蒙を行い一人一人が防災の重要性に気づく場として世界防災フォーラムを立ち上げられたんですね。世界各国から参加者を募っている理由について教えてください。
フォーラムを世界中に広め、各国の人々に参加してもらうことが大切です。また、「東日本大震災で世界中から多くの支援をいただいたことへの感謝を伝える場」でもあります。震災の経験や教訓を発信し、他の地域や国の防災対策にも役立ててもらいたいと思っています。こうした情報の共有が、未来の災害で多くの命を救うことにつながると信じています。
非常に重要な取り組みですね。防災フォーラムの今後の展望についてもお聞かせください。
フォーラムを通じて、さらに多くの人々に防災の重要性を伝え、具体的な対策を共有していくことが目標です。防災は全世界的な課題ですから、国境を越えて協力し合うことが不可欠です。これからも、フォーラムを発展させ、より多くの方々に参加していただける場にしていきたいと考えています。
大変貴重なお話ありがとうございました。次の質問では実際に世界防災フォーラムさんがどのように財団を運営されているのかについてのお話をお聞きできればと思います。

協賛を希望する人が気になる点

いきなり踏み込んだ質問になってしまいますが、5000人規模の会議を運営されるためには多くの方々からのご支援が必要になると思いますが、出資していただける方々はどのように集められておられるのでしょうか?
実は、資金集めは常に難航しているのが現状です。多くの方は「まだ起きていないことに対してお金を出すことに抵抗を感じる」ようです。防災に対する投資は売上や利益に直結しないため、優先度が低く見られがちです。それが資金集めを難しくしています。
確かに、人は起こる前のことに対しイメージがしづらいからこそ動くことが難しい性質がありますよね。ですが、これまで3回の開催ができているのには、どういった理由があるのでしょうか?
防災についての啓蒙活動は、具体的な成果を数字で示すのが難しいため、他の活動に比べて理解されにくい部分があります。そのため、ご協力いただくことで具体的なメリットを提示することは現状できていません。しかし、これまで3度開催ができているのは「災害で苦しむ人を無くしたい」という想いに共感いただいているからだと考えています。
私自身も小野様のお話をお伺いし、防災についての重要性を感じた1人です。
ありがとうございます。そう言っていただき嬉しいです。「一緒に防災の大切さを世界に伝えよう」というスタンスが重要だと思っています。ですが、もちろん企業様にとって数値的なメリットを還元できることは重要なため、現在その部分について形にできるよう動いています。
一般市民へのアプローチはどう言ったことをされておられるのでしょうか?
防災はどうしても専門的な話題になりがちで、一般市民にとっては関心を持ちにくい分野です。そこで、防災の啓発活動を文化祭や音楽祭、芸術祭といったイベントの中に取り入れることで、より多くの人に関心を持ってもらう工夫をしています。例えば、歌や踊り、演劇などを通じて防災の重要性を伝え、特に若い世代へのアプローチを重視しています。中学生や高校生の合唱などは、言葉の壁を越えてメッセージを届けることができるので、とても効果的です。
防災に貢献した方々を表彰する制度もあるそうですね?
その通りです。フォーラムでは、「国内外から防災に貢献した人物を表彰する制度」を設けています。防災においては、技術的な貢献も重要ですが、特にコミュニティリーダーシップが鍵を握っています。地域で信頼され、リーダーとして防災活動を引っ張る人々が多くの命を救うことになります。ですので、地域で日々頑張っている人々にも光を当て、彼らの活動を広く紹介し、評価しています。
そうしたリーダーシップの重要性をどのように伝えているのでしょうか?
表彰すること自体が、彼らのリーダーシップや活動の重要性を世の中に伝える一つの方法です。さらに、彼らの努力や挑戦のストーリーを紹介することで、他の人々にも影響を与えることができます。コミュニティのリーダーシップがいかに効果的な防災活動につながるかを広めることで、他の地域でも同じようなリーダーが生まれることを期待しています
ありがとうございました。フォーラムを通じた学びとその発信が、今後さらに多くの命を守ることにつながることを願っています。
こちらこそ、ありがとうございます。防災は世界中の課題ですから、引き続き多くの方々と協力し、より良い未来を築いていきたいと思います

大切にしている想い

長時間のインタビューありがとうございました。最後に、本記事をご覧いただいている方に小野様、そして世界防災フォーラム様の想いをお伝えください。
正直なところ、現在防災フォーラムは大きな赤字を抱えており、私自身もフォーラムに対し個人の立場で寄付をしています。しかし、世界に防災の重要性を伝え、その結果1人でも多くの方の命が救われるのであれば、私のことなんて大したことではないと思えるのです。大切な人と二度と会えなくなってしまうことは、人生で最もつらい苦しみのひとつです。2011年3月11日の東日本大震災では、一瞬のうちに2万人近くの人が犠牲になり、その犠牲者と繋がっていた何万・何十万以上の人たちが耐えがたい別離の苦しみを味わうことになりました。防災の準備不足で大切な方の命が失われてしまい、悲しむ人が1人でも減らせるよう今後も引き続けていきます。

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会社名

一般財団法人世界防災フォーラム

代表理事

小野裕一

ホームページ

https://worldbosaiforum.com
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